「レム睡眠」30句(現代俳句協会年度賞応募作品・予選通過)

北海道・札幌を中心に活動する俳人&俳句講座講師・瀬戸優理子のブログ。詠む・読む「17音の世界」の楽しみ方。

年度賞

『現代俳句』10月号が届く。現代俳句年度作品賞の選考経過を見て、今年もギリ予選通過していたことを確認。選考委員おひとりにでも、届く作品となっていたようでホッとしました(笑)

今年の応募作品は217編。うち、予選通過(5名の選考委員がそれぞれ20編ノミネートし、1票でも入れば予選通過)は75編。北海道からは松王かをりさんが3票獲得、鹿岡真知子さん、安田中彦さんが1票獲得でした。皆さん頑張っていて刺激になります。

受賞は「岳」所属の黒沢孝子さん「夜桜」30句。確か去年の受賞者も「岳」所属の方。実力者が多いですね。

この賞は、既発表を含めてOKの30句で応募できるので、新人賞後、1年の作句活動の振り返りとして纏めることを目的に参加するようになりました。新作未発表が条件の新人賞とは向き合い方がちょっと違いますが、良い意味での緊張感(?)を自分に送る機会となっています。

というわけで、今年も備忘録的に応募作品をアップしておきます。

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レム睡眠

群青の鳩のまなざし春兆す
春の雲まっすぐ行って迷うひと
初蝶や一夜寝かせて出す手紙
蛇穴を出てぶかぶかの空仰ぐ
春の河馬浮く水の皺首の皺
水掻きの退化していく昼寝覚 
母もその母も金魚を死なせけり
集合的無意識ほたるぶくろ閉づ
蓮ひらく生まれるときは頭から
裸の子羽搏きそうな耳を持ち
夕焼けにきれいな正座崩しけり
月凉し黒猫を飼うアーケード
長茄子に勇者のごとき傷ひとつ
青い糸吐き出すミシン銀河濃し
サルビアや開かずの窓が燃えている
無縁仏ぞうぞうと咲く鶏頭花
反対派かたまりになる黍嵐 
蛇穴に入る月面が遠くなる
銀色の残響夜を翔ぶ鯨
狐火がいつも方舟の正面
衛星の死角おおかみ生き残る
かつて母体いま風に乗る冬雲雀
ぼんやりと雪の貼りつく信号機
泣きすぎて縮んでしまう雪兎
使わない海馬が痒いブロッコリー
凍蝶のかたちに朽ちてゆく記憶
開くたび雪の手ざわりの詩集
抱擁を解くように散る冬薔薇
春水に浸す祈る手あやめる手
淡雪やアフリカ象のレム睡眠
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気づけば10月になっていました(;'∀')もろもろの9月イベントレポや今後の予定は、また追い追いアップします!
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2020.10.09 10:32 | 句会&大会&日々の句 | トラックバック(-) | コメント(0) |
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