俳句といつも

北海道・札幌を中心に活動する俳人&俳句講師・瀬戸優理子のブログ。詠む・読む「17音の世界」の楽しみ方。

癒詩表紙グリーン
第一句集『告白』(パレード/2017年)にて第34回北海道新聞俳句賞佳作

*俳人「瀬戸優理子」の主な活動実績

2011年に第29回現代俳句新人賞の佳作入選。 受賞作品「晩婚」はこちらからお読みいただけます。


2014年に第14回中北海道現代俳句賞受賞。 受賞作品「結婚指環」はこちらからお読みいただけます。


2015年に第33回現代俳句新人賞受賞。 受賞作品「微熱」はこちらからお読みいただけます。

いろいろ実験・経験を重ね、満を持して21日(日)は「はじめてのZOOM句会~さっぽろ俳句倶楽部」を開催しました。⇒ここまでのオンライン句会参戦記はこちら。

札幌のみならず、東京・埼玉・広島からご参加の方も迎え、年代は10代~妙齢の男女が集う句会となりました。

正当派の句、チャレンジ句、問題句(笑!)などなど、選の有無にかかわらず、投句された句すべてに触れ、合評していく濃い2時間。時間が余ったら、オンライン袋回しを……と目論んでいたのですが、全句開いたところで、ちょうど終了予定時刻5分前に。それだけが、ちょっと心残りでした。

次回ZOOM開催することがあれば、開始と同時に席題を発表し、途中休憩を挟んで投句してもらう形もいいかもしれませんね。


さっぽろ俳句倶楽部

ご感想いただいてます。

ジコマンの上に行くために、、、鑑賞しそれを表現する力が一周巡って、己の発句力にもなるのだと痛感。
私の思ってもいなかった鑑賞・解釈があり、あえての誤解させるところ、ピントを合わせるところの匙塩梅、その情報を17音に収めなきゃならん、、、ってのは奥が深いですね。。(札幌:Tさま)

全句たっぷり鑑賞できて、充実した楽しい時間でした。学べました。ありがとうございます。(札幌:Kさま)

リアルな合評句会と同じようでした。先生の采配もバッチリで、2時間が短く感じられました。(埼玉:Yさま)

席題の「事」、いろいろな発想の句があり、楽しい句会でした(東京:Nさま)

詠むより読む方が自分が出ちゃいますね。充実の2時間でした。またよろしくお願いします(広島:Nさま)


「さっぽろ俳句倶楽部」では、これまで夏雲システムを活用したテキストベースのオンライン句会は開催してきましたが、ビデオ通話を伴った句会は初めて。こうして画面越しでもお話しする機会が持てて、ちょっと距離感が縮まった感じがしたのも嬉しいことでした。

夏雲システムによるオンライン句会もZOOM句会も、全国どこからでも、どんな句歴の方でもご参加いただけます。「さっぽろ俳句倶楽部」は入会手続きなどはなく、思い立った時、ご都合の良い時に
参加していただける「俳句を楽しみ、学び合う場」。なので、一回一回参加者が異なり、文字通り「一期一会」の場となっていて、その時にしか出会えない「感動」や「学び」があります。

ちょっと覗いてみたいなという方も大歓迎!夏雲システムによるオンライン句会は、参加費無料でご参加いただけますので、ご希望の方はお問合せくださいね。⇒お問合せフォームはこちら。



2020.06.22 17:01 | 未分類 | トラックバック(-) | コメント(0) |

コロナの話題ばかりにうんざりして、ステイホーム期間に、好きな俳句でTLを埋めよう!と思ってFacebookで呟き始めた「今日の素敵発見句」。緊急事態宣言は解除となりましたが、区切りの良い30句まで続ける予定です。


以下、25句までの転載。

~~~~~~~~~~~~~~~~~


【今日の素敵発見句㉑】

恋愛中ガラスと氷ぶつかりぬ  天野素子
 
 
『橋 終刊記念合同句集』(平成16年刊)より。
 
 
しばらく『橋』の作家を振り返っていく。天野素子さんは、当時、たぶん30代前半くらい。愛知在住なのでお会いしたことはないが、虚と実のあわいを独特の言語感覚で詠みあげる気鋭の若手作家だった。
  

掲句、「氷」が登場するが、これはガラスコップの中にある「氷」なので、季語ではない。先日の加藤佳彦もそうだが、『橋』には無季句も多く、句会においても普通に認知されており、「季語を必ず入れて~」というような指摘を受けた記憶はない。
  
 
句に話を戻すと、「ガラスと氷がぶつか」る時に生じる物質的な摩擦、音。そこに「恋愛中」の心理状態と共鳴するものを感じ取っているところに「冴え」がある。
  

言葉の上からは、ガラスと氷が直接的にぶつかっているような印象なので、このコップには「液体」はない、と私は読んだ。ガラスの中に、氷という物体が放り込まれた瞬間、男女の関係は好転するのだろうか、暗転するのだろうか。いずれにしても、穏やかに進行していた関係性に、何か「一石を投じる」出来事が生じたことは確かだろう。


【今日の素敵発見句㉒】

目礼をしてまたひとり夕焚火  源鬼彦 
 

先日亡くなられた、「道」主宰、北海道俳句協会会長でもある源鬼彦氏の句である。
 

「風土」や「土着」を大切に、北辺に生きる人の「詩声」を届ける句を作り続けた鬼彦氏。
 

掲句は風土色の強い作品ではないが、どこか「辺境」の寂しさが漂う句だ。
 

目礼を交わしつつ、焚火を囲む輪が少しずつ広がっていく。場を共有する者だけに生じる「絆」。日没近い、暮れなずむ空の下、厳しい冬の到来の前のエアポケットのような幽玄な世界に読み手は誘われる。
 

2017年、「告白」で北海道新聞俳句賞佳作をいただいた時、鬼彦氏と初めてゆっくりお話したが、その際に、とりわけ褒めてくださったのが「あいまいに握り返す手日短」(優理子)だった。私の中では、地味な句(笑)と思っていたのだけれど、改めて読み返すと、掲句の「夕焚火」に通ずる世界観があるような気がしている(図々しく、並べてしまってスミマセン!)。
 

その他、北国らしい下記の句にも惹かれる。
 

遠吠の貼り付いてゐる冬の月
摩り跡に寒さただよふ燐寸箱
猿払や破船に雪の平手打ち
裸木を叩けば骨の音がする
 

こんな妻恋の句も素敵。
 

海霧に住みいつしか妻の睫濃し
 

ご冥福をお祈りします。


【今日の素敵発見句㉓】

卯の花腐し金平糖をあげないよ 赤岩量子
 
再び『橋 終刊記念合同句集』(平成16年刊)に戻ってのご紹介。 

 
量子さんは、私を「橋」の句会に誘い、俳句の世界に引っ張り込んでくれた恩人。中高時代からの仲良しのお友達の母上でもある。俳人・瀬戸優理子の「産みの親」と言っていいでしょうか(笑)
 
 
「橋」は同人誌だが、「ペガサス」同様、初心者のための「誌友」欄と「同人」欄があり。50の手習いで始めたという量子さんは、同人に上がる実力がありながら、のらりくらり(失礼!)と終刊時まで「誌友」を続けたマイペースなお方だった。多趣味な方だったけれど、今も俳句を続けているのかな??
 
掲句、「卯の花腐し」という梅雨時の長雨の鬱々とした気分を詩的に表す季語に、「金平糖」という甘くて彩溢れるお菓子と口語の明るい「戯れ」を配合、メルヘン調の世界を提示しているところが面白い。「卯の花腐し」を、こんなふうに柔軟に扱って、詠み込んでいる句は珍しいように思う。 


果たして「あげないよ」と言っているのは、誰が誰に対してなのか?子供が大人に対して、大人が子供に対して、恋人同士の間で…あれこれ想像するのも、また楽しい句。


【今日の素敵発見句㉔】

倒産工場二階の窓は開けてある  五十嵐研三 


今日も『橋 終刊記念合同句集』(平成16年刊)からのご紹介。
  

私が入会時の『橋』代表を務めていた研三氏。金子兜太主宰の「海程」の重鎮でもあり、兜太の影響を受けかのような武骨さの残る韻律、労働や戦争、庶民の暮らしを見つめ俳句に刻んでいく姿勢など、「作家性」の濃い作品をたくさん見せていただいた。三重在住だったので、お会いするのは大会の時しかなかったが、私の「若くて弾けた句(当時ね)」にも真摯に向き合ってくださった。
 
掲句は、今の「コロナ禍」を重ねても違和感なく読めてしまう、ある意味「普遍的」な光景を詠んでいて印象深い。「二階の窓が開いている」ではなく「開けてある」としたところに、工場主の哀切を思う。研三氏の家業は印刷工場だったと記憶している。「橋」の印刷もそちらで担っていたはず。
 
手元にある句集『櫛田村』から

難民歩く画面みつめていしが消ゆ
西日背に死後のためにも家まで歩く
同じ日に咲き対岸の曼珠沙華
一尺ほどの排便に笑むたしかな除夜


なども心に響く句である。


【今日の素敵発見㉕】

人間がソーセージのなか行方不明 上月章 


『橋 終刊記念合同句集』(平成16年刊)より。
 

「橋」は、”俳壇的”に色分けするなら、現代俳句協会系で、無季句や破調句も、普通の顔で並んでいる俳誌だった。そんな「橋」の中でも、上月章さんの自由な詠みぶりは際立っていた。
 

私が入った頃の三大巨頭(五十嵐研三、星野昌彦、津根元潮)の次の掲載順にいる方で、いつもどんな作品を見せてくれるか楽しみに待っていたものである。掲句を見ただけでも、初心者が真似したら痛い目に合う作風というのはおわかりいただけるだろう(笑)
 

「腸詰」であるソーセージの中に人間が迷い込んで行方不明になっているのである。姿かたちをなくして、腸詰と一体化している…なんてシュール!ソーセージは「雑多混沌」とした世界の象徴であり、本来、人間の口に入る筈のソーセージに人間が入り込むことによって、食物連鎖が逆転しているかのような倒錯をも思わせる。
 

上月章氏は昭和41年第13回現代俳句協会賞を受賞。この合同句集に収録された 

絶叫が崖に彫りこめられている
長針が短針のうえ犯しゆく
金箔の指に吸いつく寒の雷
白魚は朝風のようおいしい
 

などの句にも惹かれる。


2020.06.03 10:35 | 一句鑑賞 | トラックバック(-) | コメント(0) |
6月1日をもって、北海道もようやく自粛期間が明けました!子供たちの学校も再開し、お店も開いて、世の中が再び動き出した感じですね。

とはいえ、まだ「三密」を避けて予防対策をしながらの活動は続きます。自身が主催する俳句や文章関連の講座は、しばらくの間「オンライン開催」で行なっていきたいと思います。

今月は、21日(日)13時~「はじめてのZOOM句会~さっぽろ俳句倶楽部」を開催予定で、募集を開始しています。


句会の中で俳句の基礎知識にも触れていきますし、投句された俳句は、無点句であっても全て鑑賞の対象としますので、初心者の方も「学びの場」としてご活用いただけます。

事前決済・投句というスタイルのため、14日(日)が締切となっています。全国各地どこからでもご参加いただけますので、「句会をしたいけれど近くに仲間がいない」「外へ出かけるのが難しいので、ZOOMで句会をしてみたい」という方、ぜひこの機会をご利用ください。

→ お申込み、詳細のご確認はこちらのページからどうぞ♪



2020.06.02 10:50 | さっぽろ俳句倶楽部 | トラックバック(-) | コメント(0) |
感染拡大予防のため、自粛期間が延長。対面の句会は、もう数か月ご無沙汰になっています。今後も、状況によってどうなるかわかりません😢
 
というわけで、代替として俄然注目・関心を寄せていたのがZOOM句会。これなら、テレビ電話形のように、リアルタイムに複数人で繋がって、顔をみながら意見交換できます。

夏雲システムを活用したオンライン句会はこれまでもやってきましたが、テキストのやりとりだけだと相互コミュニケーションにタイムラグが生まれ、鑑賞を深めることが難しいというもどかしさがあり。これを解消してくれるのがZOOM句会ではないかと思ったのです。

そこで、まず16日(土)は現代俳句協会青年部が主催するZOOMゼロ句会に参加。どのように進行しているのか、偵察(笑!)してみることに。

運営の方も含め、26人での句会となりました(私は画像4段目右端)。

ゼロ句会

1人3句投句(1句は兼題「点」で詠む)で全78句。フォームを使って当句を送り、前日に一覧表が送られてきて、ZOOM開始前に選句を済ませておくようにとのこと。当日は、画面に全員が揃ったところで、当てられた順に自己紹介と「特選1句、並選2句」を披講、得点の高い順に選評を発表していきました。チャットも併用で、発言者以外はマイクをミュートにし、チャットに意見を書き込んでいくというのも良かったです。選ばなかったけれど言いたいことを書いたり、発言者の意見に反応したり、それを司会者が拾ってくれたり、イイ感じにコミュニケーションが取れました。

3点句までと特選が入った句の選評を発表し合い、最後は点数の入った句の作者をすべて開いて句会終了。もっと、触れたい句があったなと思うほど、楽しく刺激的な時間でした。自句は3句とも開いて、ありがたや~(笑)

この経験を生かし、翌週17日(日)はペガサス札幌句会をZOOMで初開催。こちらは、いつものメンバーなので、肩の力を抜きつつも、適度に「緊張感」を保って有意義な句会となりました。ZOOMに繋がるのが初めてというメンバーもいましたが、大きなトラブルなく、スムーズな進行ができてホッ!やってみれば、なんでもできる♪

通常の句会同様、1人5句(うち1句は兼題「化」)を夏雲システムへ投句、1時間ほどで選句(特1・並5、選外の気になる句1~5句チェック)・選評記入をすませ、ZOOMに集合。この時点で、点盛りの結果を「作者名ナシ」の設定で公開。点数の入ったものについて、一覧表の順番に評し合い、作者を開いていく…という流れで進めました。事務的な部分は夏雲システムにおまかせして、ZOOMでは会話メインと使い分けるスタイル。当初予定2時間でしたが、2時間半たっぷり句について話し合い、皆満足のうちに幕を閉じたのでした(笑)

ペガサス

10人前後だと、話もまとまりやすいですかね。

今回は、メンバーの中に有料プランの会員がいたので、その方にミーティングを作成してもらって開催しました。無料プランだと、40分ごとにいったん通話が途切れたり、使える機能が限られたりするらしいので、そのあたりをどうクリアするかですね。有料プランは月2000円くらい。頻繁にZOOMを使うならいいですが、固定費としては安くはないかも…ZOOM句会にご興味のある方のご参考までに。







2020.05.18 17:56 | 句会&大会&日々の句 | トラックバック(-) | コメント(0) |

引き続き、Facebookで呟いている「今日の素敵発見句」のまとめを転載していきます。


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【今日の素敵発見句⑯】

わかるのは誰の椿も落ちること 鎌倉佐弓
  

『俳句四季』5月号の作品16句「今からここから」より。
 
 
山積みになっている、未読の俳句雑誌をそろそろやっつけないと…とパラパラ詠み漁っている。
 
鎌倉佐弓さんの句は、初学の頃出逢った「ポストまで歩けば二分走れば春」「花菜畑ざぶんと人を好きになる」から、ずっと大好き。シンプルだけれど真意を突いた、瑞々しい言葉にくらくらしてしまう。 
 
掲句、「わかるのは」という上五の唐突な入り方が印象的。「なぜ」かはわからないが、「落ちる」ことだけはわかる「椿」。その椿は、誰しもの胸に咲く「椿」なのだ。
 
一枚一枚花びらが剥がれて枯れていくのではなく、ある日突然、ぽとりと花ごと落ちて、その命を終える椿は、「情熱」という名の灯火と同じなのかもしれない。


【今日の素敵発見⑰】
桜満開こうしてはいられない  小林ろば
 
 
本日届いた『現代俳句』5月号「列島春秋・地区別現代歳時記」より。このコーナーでは、現代俳句協会の各地方支部協会から1句ずつ掲載されているのだが、5月の歳時記欄に「桜の句」を掲載しているのが、なんとも北海道らしい。
  

FBフィードの写真を見ていると、札幌は桜満開となったようだ。「こうしてはいられない」と逸る気持ちは、とってもわかる。何はともあれ、時機を逃しては、花は散ってしまうのだから。
 
来年だって桜は咲く。もちろん、そうだけれど「今年の桜」を観ることが大事なのだ。桜と聞くと、そわそわしてしまうのは、日本人の遺伝子に刷り込まれた本能かもしれない。
 
とはいえ、今年は「花の名所」に行くのは我慢。ご近所散歩で「桜満開」を満喫したい。


【今日の素敵発見句⑱】
根雪やさしひざまづきては湯浴みなす  寺田京子
 

『寺田京子全句集』(現代俳句協会)より。第一句集『冬の匙』の中の一句だ。
 
 
「根雪」を「やさし」と捉える雪国に住んだ人ならではの感性、持病を持ち長く病床にあった人ならではの、身を浄める湯浴みの感覚が二重奏を奏で、神々しい世界を創り出している。
  

「根雪」と「湯浴み」のみが漢字表記であるところも、根雪の白さから、湯を浴びて色づく肌への転換を見るようで巧い。
 

女性の湯浴の句と言えば、「窓の雪女体にて湯をあふれしむ」(桂信子)を思い出し、これも素敵な句だが、自己愛に支えられた「艶っぽさ」が前面に出ている点で、京子句とは色合いを異にする。
  

男性の視点から詠まれた「除夜の妻白鳥のごと湯浴みをり」(森澄雄)は美しい景ではあるが、ちょっと「俳句的虚構」の度合いが増していて、私なんかは「気障」に感じてしまうかな(笑)


【今日の素敵発見句⑲】

白木蓮まっすぐ自分から離れ  堀 節誉
 
 
本日届いた『歯車』誌より(誌上で拙句をお取り上げいただたらしくご恵贈くださりました)。
  

第二回口語俳句作品大賞奨励賞「ニホンオオカミ」の中の1句。「清廉潔白」という言葉がすぐさま浮かんだ。「白木蓮」の季語も効いている。
 
 
「自分から離れ」て、物事を俯瞰したり、俗世から距離を取りたくなる時は誰しもある。しかし、その時、たとえ「自分」からであっても、「まっすぐ」離れるというのは意外に難しい。心を整える術を知っている人の、凛とした佇まいの光る句である。

 
同じ一連の、タイトル句となった「巡礼にはぐれるときどきニホンオオカミ」、「骨拾う雨だろうか雪だろうか」等にも惹かれた。


【今日の素敵発見句⑳】
 
犬ふぐり夜のしぶきで生まれたの  横地かをる

 
先日届いた『蘖通信 №49』の特別作品「野火を追う」より。
 

犬ふぐりの小さく可憐な花の形状、うすい藍色をもってして、「夜のしぶきで生まれたの」と言ったのであろう。が、「ふぐり」の意味を考えると、オトナの世界の「裏の意味」も仄めかしていたりするのかもしれない…(笑)
 
 
平仮名多め、口語表現で、やわらかくメルヘンチックに詠んでいるところが、逆に「本当は怖いグリム童話」的なイメージにも重なって、一筋縄ではいかない句である。


『蘖通信』は三重の稲葉千尋さんが世話人を務める隔月の通信句会で、今年節目の50号を迎える。私は、縁あって創刊から参加。来月には初の「合同句集」ということで、出来上がりが楽しみである。


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このシリーズも20回となったが、緊急事態宣言も延長されたことだし、今月いっぱいを目途に、ゆるゆると30回くらいまでは続けていこうかと思う。


2020.05.08 16:14 | 一句鑑賞 | トラックバック(-) | コメント(0) |